平成24年度第7回大阪府文化振興会議 議事要旨
1.日時 平成24年12月18日(火曜日)午後3時から午後4時30分
2.場所 さいかくホール(大阪府庁新別館北館1階)
3.議題 大阪府文化振興計画の策定について
事務局が資料1から資料3を説明
(委員)
○1月中には答申を出す。府の文化振興計画もまだ3回目。文化振興条例をもとに、文化振興の方向性がぶれないように議論したい。
(委員)
○前文について、2段落目は現行の第2次計画の内容を記載。第3段落目は、そもそも文化は健全な社会の基盤であり、文化の振興は社会全体の活性化の礎をつくること、よって、公が担う役割は大きいということを示し、現行計画の理念を発展・継承させるべきということを簡潔に表現した。第4段落目は、次期計画に入れるべき項目を少し詳しく記載し、最後の段落では、府市統合の動きや、財源的な課題などを記載している。
(委員)
○次期文化振興計画の節目としては、一つはアーツカウンシルの導入、もう一つは府市統合に向けて事業展開を進めること。いずれ歴史的にも評価されるよう、骨太な計画となっているのか、理念の書きぶり、基本方向とかを意識していただきたい。
(委員)
○次期計画の主なポイントとしては、アーツカウンシル構築と、施策(9)で府民の文化振興意識の醸成とされているが、府市統合はどう展開していくのか。府が担う広域行政と、大阪市の基礎自治体の取組みがどう変わり、府市でどうパワーアップしていくのかといった視点はこれからの検討になるのか。
(事務局)
○府市の連携については、平成25年度にアーツカウンシルを立ち上げ、そこからの提案や評価を受けて、それを反映させながら事業の連携を深めていくことになる。
(委員)
○答申の基本的な方向は、全体的に整っていると思うが、これからの都市はアジア、世界とのつながり、これらへの発信がますます重い意味を持つと思う。もう少し国際化の視点やグローバルな発信、グローバル社会における大阪のアイデンティティのような記載を盛り込んでもらえればいいと思う。
(事務局)
○エンターテインメントの項目などグローバル的な視点はある。もう少しグローバルな視点の表現を工夫する。
(委員)
○「自律と創意が拓く」は、現行計画の継承であることはわかるが、自ら律するという道徳的な意味合いを持つ言葉なので、自由に、クリエイティビティを発揮する意味には捉えにくい。自主性と創意などの言葉のほうが理解しやすいのではないか。
(委員)
○自由闊達という意味だと思う。
(委員)
○理念の「進化する文化」では、文化の形が変ってしまう。形そのものを変えてしまうのではなく、そのアプローチを変えていくというニュアンスを表した方がいいのではないか。
○戦略(1)の「大阪のまちを使いこなす」は場づくりのための規制緩和だと思うので、そのようなニュアンスをもたせた方がわかりやすい。
(委員)
○「進化する文化」という表現は進化論的な感じがする。チャレンジする、挑戦するようなニュアンスがいいのでは。
(委員)
○既成の枠組みにとらわれず、伝統文化も新しいものも、新たにチャレンジしていく、と考えればいいのではないか。
(委員)
○攻めると守るを、単純に対比すると違和感がある。
(委員)
○大阪のアイデンティティを磨くためにも、世界に広め、伝えていくことが重要であり、「攻める」という表現を使うことで、「守らない」と誤解されないようにすべき。
(委員)
○「自律」については、現行計画を検討した際には、官主導、民自律という対比で考えたもの。「自立」でもいいのではないかと思う。
○文化と経済、マーケットとの関わりについては、文化で稼ぐというだけでなく、アーティスト活動の雇用も含めた、より広い意味での経済活動と捉えてはどうか。文化そのものが、経済だけでなく、次世代の資本や豊かさをつくるということを盛り込んではどうか。
(委員)
○評価指標については、現在文化に関わっている府民だけでなく、関わっていない府民が関わるようになったとかという視点も必要、また、他の自治体からどう見えるかなどの視点もあってもいいのでは。
○府と市が一体的な計画を策定していくことは、全国でも例はない。また、アーツカウンシルという新しい組織を作って、P・D・C・Aを回すことも先進的である。計画は分かるが、それで具体的な事業はどうなるのかは記載しにくいと思う。
(委員)
○前文については、アーツカウンシルの立上げや、府市連携での事業推進など、次期計
画で取り組むことがよくわかる。「自律」のイメージは、現行計画をまとめる時は、それほど気にしていなかった。「進化」については確かに違和感がある。まだ「攻める」方が幅広く受けとめられる言葉ではないか。
(委員)
○「攻める」は、主体的、能動的という意味で考えれば気にならないのではないか。
(委員)
○「攻める」は、守りはやらないと誤解されなければいいが、新しくチャレンジする精神という考え方も必要。
○アーツカウンシルの立ち上げ後に、分野毎の取組みや評価指標のあり方などを検討し、必要であれば計画に追加すればいいのではないか。
(委員)
○われわれが出す答申に、要望案として付記しておき、行政計画を一定まとめた後、アーツカウンシルが立ち上がり、事業等が整理された段階で、その考え方を改めて行政計画に盛り込むこととしてはどうか。
(委員)
○文化は、祭り、習慣、生活文化など幅広いが、見る人によって解釈が異なるのではなく、人々が培ってクリエーションしたものを文化として扱うなど、この会議で文化とは何かを議論すれば、全体的な流れもわかりやすくなるのでは。
(委員)
○文化は、法律で定義され、府の条例でも定義されている。生活文化や、科学技術、学術、スポーツへも拡がっており、相当幅広い。
(委員)
○文化は幅広くていいのではないか。例えば、食文化なども、従来の行政計画になかったと思うが、ユネスコでも扱われることになり、クールジャパン戦略の一つにもなっている。
(委員)
○文化は幅広くもあり、例えば、多様性のことなど、この会議として踏み込んだ考え方をもっておくといいのでは。
(委員)
○アーツカウンシルという言葉は、アート中心で、カルチャーが置いておかれている感じがする。アーツカウンシルで扱う文化をどう整理するかが課題になるのでは。
(委員)
○学術や美術も文化だという幅広い考えもあるが、施策、所管による捉え方もあるので、食文化、祭りなどは大切だが、行政計画では記載しにくいのかもしれない。
(委員)
○文化は、読み手によっても異なり、また、施策の場合、年次によってテーマも変わる。どこまで文化と捉えるかは、アーツカウンシルで検討してもらい、この会議で、文化の範囲を固めてしまうのではなく、一定の自由度を残しておいた方がいいのでは。
(委員)
○「自律」について、条例では、「府民一人ひとりの自主性及び創造性」となっており、特に深い意味がなければ、条例に合わせた記載でいいのでは。原点に返って「自主性と創造性が拓く」でもいいのでは。
(委員)
○財源の確保については、前文で記載はあるが、計画本体でどこまで盛り込めるか。
(委員)
○例えば、地方消費税の税率の上乗せを提案するのは難しいか。
(委員)
○世界的な流れを見ても、強制的に集める仕組みづくりは理解を得られない。寄附や宝くじなど自主的なものでないと難しい。
(委員)
○カジノや外来者からのホテル税などもあるが、まずは寄附文化を醸成する仕組みづくりを始めていくことが重要。
(委員)
○寄附は使い道が見えにくい。アーツカウンシルは、特定少数に流れるなど、使い道が見えないと府民の理解を得られないのではないか。
(事務局)
○寄附の仕組みについては、前文での問題提起を踏まえ、今後も議論いただきたい。
資料1 第3次大阪府文化振興計画の答申前文(案) [PDFファイル/119KB]
このページの作成所属
府民文化部 文化・スポーツ室文化課 文化創造グループ
ここまで本文です。