1970年に開催された日本万国博覧会の跡地は、「緑に包まれた文化公園」として整備されることとなりました。
博覧会終了後、パビリオンは取り壊され、更地になった土地から公園づくりは始まりました。
公園の外側から中心部に向かって樹林を3つのタイプに分け、この地域本来の森を再現しようという計画でした。
【当初計画】
※3つのタイプのイメージは以下の通りです。
1)「密生林(みっせいりん)」:
自然の森を再現するため、1年を通して薄暗くて閉鎖的な林を目指しました。
あわせて、公園の外周道路からの騒音や排気ガスなどを遮る機能も持たしました。
2)「疎生林(そせいりん)」:
四季の景観を楽しめる林を目指しました。
3)「散開林(さんかいりん)」:
広大な芝生をとともに美しい景色や木陰を楽しめる林を目指しました。
公園づくりから約50年が経った現在は、緑の量としては当初の計画どおりとなりました。
しかし、多くの種類の樹木を植えたにも関わらず、偏った樹木の種類の森となっています。
また、背の低い木や若い木などがあまりない林となっています。
偏った樹木の種類や背の低い木がない林では、そこに生息する生きものの種類も偏ってしまいます。
若い木が育たないと森の樹木の世代交代がうまく行かなくなります。
他にも、当初計画よりも広い範囲が、薄暗くて閉鎖的な「密生林」の状態の林となっています。
このように、万博の森は、質についての問題を抱えるようになりました。
万博の森を多様な樹木が育ち、様々な生きものがすむ森とするため、令和2年度と令和3年度に「モデルエリア」において、実験的な樹木の間伐等を行っています。
(下図の★印の4か所)
エリア1(3-2)の様子はこちら [PDFファイル/711KB] [その他のファイル/6.22MB]
エリア2(3-3)の様子はこちら [PDFファイル/935KB]) [その他のファイル/51.42MB]
エリア3(3-13)の様子はこちら [PDFファイル/667KB] [その他のファイル/998KB]
エリア4(3-30)の様子はこちら [PDFファイル/707KB] [その他のファイル/7.1MB]
どの区域も本数が多すぎる暗い森を、何年もかけて徐々に明るい落葉樹林主体の森へ育成することを目標としています。
育成前 | 作業直後 | ||
作業5年後 | 目標 |
万博の森の樹木の根張り状況を把握するため、地中レーダー探査を試行しました。
探査結果の概要はこちら [PDFファイル/1.59MB] [Wordファイル/3.61MB]
このページの作成所属
府民文化部 日本万国博覧会記念公園事務所 緑地課
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