泉州普及だより 平成25年9月発行 第70号 ●栽培講習会の受講者、直売所出荷に意欲!!愛彩ランドでの売上が16品目で増加  泉州管内の大型直売所「愛彩ランド(岸和田市)」では、平成24年度の年間販売金額が 11億円を超え、前年度よりも4千万円近く増加しています。品目別では、みかん、ぶどう 等の果樹で大幅に増加し、ほかにじゃがいも、ほうれんそう等の16品目で前年度を上回る 実績を上げています。  農の普及課では、平成23年4月に愛彩ランドがオープンする以前からJAいずみのと連携 して農業技術講習会を実施し、直売所出荷量・品目の増加に向けて支援してきました。  この講習会では、野菜、花き、果樹等のコースが設けられており、果樹部門の受講生の 中からは、新たにぶどう栽培を始めている方々がいます。  地域の特産物として根づいているみかんに続く果樹として、泉州地域では珍しいぶどう 栽培を始めようとする方々を対象に「ぶどう実践コース」、「果樹基礎コース」の講習会 を開催し、栽培管理の方法について講義と実践的講習を行い、「夏の暑い泉州でも甘い ぶどうを作ろう!」と支援してきました。  その結果、7月から10月には、巨峰、ピオーネ、シャインマスカット等の地場産ぶどうが 愛彩ランド店内をにぎわすようになってきました。  直売所出荷が増加することで、地域の方が地場農産物を購入する機会が増えます。一方、 農家側には、「出荷先が確保されることで安心して栽培できる」というメリットが あります。  農の普及課では、今後とも地場農産物の直売所出荷を奨励、支援していきます。 表 愛彩ランドの果樹類年間売り上げ(千円) 品目 平成23年度 平成24年度 対前年 みかん 34,508 43,593 126.3% ぶどう 8,047 11,518 143.1% ●イベント情報!!大阪産(もん)直売所めぐり  10月28日(月曜日)から12月8日(日曜日)までの期間中、泉州管内の以下の直売所で お買い物をすると、1,000円につき1つのスタンプを進呈。計5つのスタンプで 「愛彩ランドビュッフェのペア食事券」や府内産玄米等、豪華な賞品が当たります。 また、3ヶ所の直売所全てのスタンプを集めた方には、直売所で使えるお買い物券 (合計900円分)が当たるチャンスも!収穫の秋、味覚の秋、この機会に直売所を めぐってみませんか? 実施直売所:ハーベストの丘直売所「またきて菜」、JAいずみの「愛彩ランド」、 JA大阪泉州「こーたりーな」 主催:JA堺市、JAいずみの、JA大阪泉州、大阪府泉州農と緑の総合事務所 ●期待の若手農業者!貝塚市4Hクラブ  貝塚市4Hクラブ(会長:北野忠清氏)は現在17名。メンバーは主に水稲、野菜、果樹を 栽培しています。月1回の定例会では農の普及課が技術講習を行い、情報交換しています。 また皆で協力しながら、キャベツを栽培、出荷しているほか、貝塚市立西小学校の生徒を 対象に、スイートコーンの収穫体験も指導しています。今年は7月9日にクラブ員指導の もと、4年生約180名がスイートコーンを収穫しました。 また、クラブ員の有志が毎週火曜日に、地域の異業種と力を合わせて夜の直売所 「ベジナイト」を運営しています。『地元の野菜を地元の人に食べてほしい!』との 熱い思いから、5年前に始まりました。店頭に並ぶ季節ならではの新鮮な野菜、果樹、 切り花、加工品はもちろん、出荷者と直に話せることも大きな魅力。毎週たくさんの お客さんでにぎわい、出荷者やお客さん同士の交流の場にもなっています。 農の普及課は、貝塚市4Hクラブの意欲的な活動を今後も支援していきます! ◎夜の直売所「ベジナイト」 とき:毎週火曜日20時から21時、ところ:南海貝塚駅近く ●大阪エコ農産物の計画申請のチェックが終わって…  今年も大阪エコ農産物に多数の申請がありました。申請書が提出されると、JA、府で 農薬の登録内容や肥料の使用量をチェックされた後に栽培計画が認証されます。 さて、その栽培計画をチェックしていてドキッとする時があります。それは、使用予定の 農薬がその作物に適用がない時です。その原因は恐らく、「適用があるはず」という 思い込みによるものでしょう。なぜなら、 ・トマトに適用があるがミニトマトには使えない。 ・ブロッコリーに適用があるが、カリフラワーには使えない。 ・みかんに適用があるが、カンキツには使えない。  というように、似ているような作物間での間違いが多いからです。また、同じ有効成分の 農薬でも商品(メーカー)によって適用が異なる場合があります。  このような計画申請段階での間違いは未然に防ぐことができますが、一つの油断や 思い込みで間違った使い方をすると、産地を壊すことに繋がりかねません。 農薬の使用に当たっては、くれぐれも油断しないよう、必ずラベルを確認し、細心の注意を 払うようお願います。