泉州普及だより 平成25年7月発行 第69号 ●直売所の売れ筋はどれだ!? 販売実績の分析から新規品目を探る  泉州農と緑の総合事務所では、昨年度、管内の大型直売所(またきて菜(堺市)、 愛彩ランド(岸和田市)、こーたりーな(泉佐野市))の協力を得て、各直売所の 販売実績と販売に占める地場産率を調査しました。  分析結果から、「地域で出荷可能な時期に仕入れが多かった品目」をみると、 約7千万円(米を含めると約1億9千万円)を地場産に置き換えが可能と推察できました。  農の普及課では、この分析結果をもとに、各直売所やJA、関係市等と検討を重ね、 出荷者に栽培を推奨する品目の選定に取り組んでいます。たとえば、愛彩ランドでは 分析結果で「地域で出荷可能な時期に仕入れが多かった品目」の上位であったにんじんと、 とうもろこしの栽培を推奨しています。昨年度から、JAいずみのと連携し、 農業技術講習会や4Hクラブ定例会での講習の実施、巡回指導や展示ほ設置等を通じて、 出荷の促進を図っています。  直売所における地場産農産物の品揃えを充実することは、直売所を利用する消費者の 期待に応えるだけでなく、農業者の所得向上につながります。当課では、今後もJA等の 関係機関とともに「地産地消の拠点となる直売所」となるよう、「大阪産(もん)」の 府民へのPRと出荷者等の経営安定に向けた指導・支援を行います。     ●おめでとうございます ○山内正さん 黄綬褒章受章  長年、大阪府の花き生産振興に尽力されてきた堺市の山内正さんが、 平成25年春の黄綬褒章を受章されました。 ○有限会社しものファーム 大阪府知事賞受賞  こまつな生産で安全・安心の確保に取組む堺市の有限会社しものファーム (代表取締役 霜野要規さん)が「第1回大阪府食の安全安心顕彰制度」で松井知事から 知事表彰を受賞されました。 ●その農薬の使い方、正しいですか? 農薬を安全に使用しましょう  農薬の使用には、日頃から十分注意されていると思います。農薬の登録を確認して 散布する、農薬使用履歴を記録する等のことは、皆さんご自身も「すでに習慣になっている」 「自分は大丈夫」と思っている方も多いかもしれません。 しかし!油断大敵!!これからの暑い季節、集中力も続かなくなります。ふっと気が抜けた 時が要注意です。例えば、 『薬の散布のあとに少量残ったので、隣にあった別の作物にも適用があると思い込み散布した。  しかし、あとでラベルを確認するとその作物には適用がなかった!希釈倍率が違った!』    というような事態に陥らないために、農薬を購入する前と使用する前にラベルをよく読んで 下さい。 また農薬と同じ成分の非農耕地用の除草剤が販売されています。これを農耕地はもとより、 例えば、ハウスとハウスの間に使用すると明らかな農薬取締法違反です。もし誤って散布すると 出荷停止、出荷自粛はもちろんのこと、悪質な場合は、罰金・罰則となります。再度、農薬の 安全な使用についてご確認ください。 ●制度資金の変更について  農業制度資金の貸し付け要件について、4月より以下のとおり変更になりました。 詳しくは農の普及課までご相談ください。 ○農業改良資金(融資機関:日本政策金融公庫) 平成25年4月から農業改良資金の貸付対象が、認定農業者、その他担い手等の農業者は 非対象となり、特例法による認定を受けた農業者等となりました。 貸付対象者: @エコファーマー(認定導入計画に従い持続性の高い農業生産方式を導入する場合に限る) A青年就農支援者(認定就農計画に従い就農しようとする青年等をその営む農業に就業させる 場合に限る) B農林漁業バイオ燃料法の認定を受けた農業者等 C農商工等連携促進法、米穀新用途利用促進法の認定を受けた農業者等 D六次産業化法の認定を受けた農業者等 ○農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)(融資機関:日本政策金融公庫) 平成25年4月から農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)の融資限度額が昨年度と比べ 倍増となりました。 融資限度額:個人=3億円、法人=10億円 ○農業近代化資金への利子助成について(融資機関:各JA) JAバンクによる利子助成事業について、従来からのJA農機ハウスローンに対する 利子助成に加え、平成24年度から農業近代化資金についても利子助成を行っています。 詳しくはお近くのJAにお問い合わせ下さい。