泉州普及だより 令和5年3月発行 第108号 食品ロス削減のための情報交換会を開催しました! 府内の農林漁業者の新たな商品開発、販路開拓、および事業連携につなげるため、(地独)大阪府立環境農林水産総合研究所と連携し、11月25日に泉南府民センタービルで食品ロスや社会的価値のある商品開発に関心が高い企業との情報交換会を開催し、農林漁業者9名、食品事業者5名が参加しました。 第1部では3名の講師(農山漁村発イノベーション中央プランナー本山喜之氏、正岡悟氏、株式会社ロスゼロ代表文美月氏)から、未利用農産物を活用したアップサイクルの事例紹介がありました。文氏からは、規格外いちごのフリーズドライと流通過程で余剰となったチョコレート材料を組み合わせたいちごチョコレートの商品開発の紹介とともに、商品自体の品質が高いこと、適正価格であることが前提で、そこに食品ロス削減に貢献しているなどのストーリーを付与することで商品を差別化することができ、さらに社会的価値が高まることで賛同者、支援者も集まるという解説がありました。 第2部の情報交換では、参加者全員から食品ロスに関する様々な意見が出されました。生産者からは「生産物が金額にならなくても寄付などの形で活用してほしいが今はその方法がない」「社会情勢やニーズが変わる中、これまでの加工品をどのように販売していけば良いか再検討している」など、現場の課題が明らかになる一方、講師や食品関連事業者からは「食品ロス系のWEBサイトを活用して手間をかけずに必要な人へ届ける方法もある」「レトルトなど加工の方法によっては賞味期限を延ばして活用することができる」など、活用のヒントとなるような意見が聞かれました。 農の普及課では、今回の情報交換会を受けて、今後は企業と農業者のマッチングも視野に、引き続き様々な視点で農業者の販路開拓を支援していきます。 泉州管内いちご生産者情報交換会を開催しました! 12月7日に鉢ヶ峯構造改善センター(堺市)で泉州管内でいちごの生産者を対象に情報交換会を開催し、26名が参加されました。 養蜂家の大植氏からミツバチの管理方法について、実際にミツバチの巣箱を見せながらいちごの花が少ない時期の花粉の代わりとなる砂糖水による給餌方法など、実践的な内容が多数紹介されました。農業資材メーカーからはマルハナバチの活用方法について、低温の場合はミツバチよりもマルハナバチの方が活動的である一方、1匹当たりの活動量が多いため、放飼匹数が多すぎるといちごが奇形果になりやすいなど、実践的な解説がありました。ミツバチまたはマルハナバチを使用している生産者がほとんどのため、天候の悪い日の対応や巣箱の移動方法等参加者から多く質問が上がりました。農の普及課からは、前作で多く発生したうどんこ病と炭そ病害対策、種苗法の改正について講習を行いました。 また、「農の匠」田中正剛氏のハウスで現地視察を行い、いちごの生育状況を見ながら品種や生育の違い、販売方法などについて活発な意見交換が行われました。 泉州管内ではいちごの生産者の集まる機会が少ないため、この情報交換会を楽しみにされている生産者も多く、今回も参加したことで知り合いが増え、技術向上に向けて等有意義な情報収集ができたとの声が聞かれました。 農の普及課では今後もこの取組みを継続するとともに、いちごの品質・生産量向上を支援していきます。 各種SNSを紹介します 泉州農と緑の総合事務所やJAの公式SNSをご存じですか? 泉州管内の様々な最新の農業情報等を掲載しておりますので、ぜひご覧ください! (泉州農と緑の総合事務所Facebook,JAいずみの公式LINE,JA大阪泉州公式LINE,JA堺市公式LINE) やさいバスが運行再開します やさいバスとは、生産者と購買者が『おいしいを共創する』ための青果流通の仕組みです。 3月の運行再開に向けて、農業者向け説明会や産地訪問等に取り組んでおられます。 販路拡大を希望される農業者の方は、ぜひやさいバスHPからご登録ください。  国の肥料価格高騰対策事業のご案内 海外原料に依存する化学肥料の低減等に取り組む農業者に対し、国が肥料コスト上昇分の一部を支援します。 対象となる農業者(大阪府に在住で、次のいずれも満たす農業者の方) 化学肥料低減に向けた取組を2つ以上取り組むこと 農産物の販売実績があること 申し込み時期 令和5年3月から5月頃まで(申込先により異なります) 申込先は申請者を取りまとめる『取組実施者』となります