泉州普及だより 令和3年7月発行 第101号 ●クビアカツヤカミキリにご注意ください! 近年、もも・うめ・すももなどのバラ科植物を食害して、樹を衰弱・枯死させ、果樹園に重大な被害を及ぼす恐れがある害虫「クビアカツヤカミキリ(以下『クビアカ』という)」が各地で被害を及ぼしています。 クビアカは、国内では平成24年に、大阪府では平成27年に初めて発生が確認され、泉州管内においても生息域が拡大していることから、今後、被害発生地域のさらなる拡大が懸念されています。 (写真)体長約4センチメートル(成虫)、ジャコウのような、独特な香りがします クビアカの成虫は、6月から8月上旬にかけて発生します。これらの捕殺が非常に有効な防除手段となるため、発生を確認したら捕殺を徹底してください。 成虫は、土の上で踏むだけでは潰れにくいため、固い地面で踏みつけるか、道具でたたくなどして殺虫してください。また、成虫の発生時期に、成虫に対して殺虫効果を示す薬剤を散布することも効果的です。 もう一つ、クビアカを発見するポイントがあります。それは、クビアカの幼虫が3月下旬から10月頃に排出する、中華麺からうどん状の太さの排出物(フラスと呼ばれる、木くず等の混合物)です。これらを見かけた場合は、フラスを排出している穴を探し、穴からフラスを取り除いて、穴の中にいる幼虫を針金等で刺殺するか、穴に噴射できるタイプの薬剤(ロビンフッドなど)を注入してください。 クビアカは繁殖能力が非常に高く、メス成虫1個体で生涯平均約350個、最大で750個産卵する能力があるといわれています。クビアカの被害を拡大させないためにも、早期発見・早期防除にご協力ください。 なお、クビアカは特定外来生物に指定されており、法律で移動・飼育が禁止されています。果樹園で発生を確認された場合は、農の普及課までご連絡ください。 また、クビアカに使用できる薬剤や、より詳しい防除方法については、下記ホームページをご覧ください。  〇技術資料「クビアカツヤカミキリの生態と防除対策」(右記QRコードからもご覧いただけます)     http://www.jppn.ne.jp/osaka/color/Aromia_bungii/Aromia_bungii_manual_R3.3.pdf ●農林漁業者と食品事業者との交流会を開催しました 泉州管内には、自家農林水産物を活用した加工品の製造や、販路開拓に取り組む農林漁業者が多くいます。 そこで農の普及課では、農林漁業者が地元農林水産物や自身の魅力をPRし、販路開拓に活かせる情報伝達力を身に付けるために、食品事業者と情報交換する交流会を定期的に開催しています。今回は令和3年3月に開催した交流会の内容をご紹介します。 第1部では、外部講師による、高校生と食品事業者のコラボによる商品開発や、コロナ禍で始めた「宅配×オンライン料理教室」の事例紹介と、農林漁業者による自己PRを行いました。 (写真)第1部 講演の様子 続いて第2部では、フリー商談の時間を設け、参加者同士が自由に情報交換を行いました。 (写真)第2部 フリー商談の様子 今回の交流会によって、今後の取引や事業展開に繋がるような出会いの場を提供することができました。 今年度も11月18日(木)に岸和田市立浪切ホールで開催しますので、ご関心のある方は農の普及課までお問い合わせください。 ●受賞おめでとうございます!令和3年度憲法記念日知事表彰 岡田 茂さん(岬町)(写真左) (写真)岡田さんが栽培した胡蝶蘭