泉州普及だより 令和2年10月発行 第98号 ●第1回泉州地域スマート農業見学会を開催  泉州農と緑の総合事務所では、農業者の負担が大きい農作業の省力化や農産物の品質向上等に役立つスマート農業技術の普及に取り組んでいます。 今回の見学会では、農薬散布作業で省力化が期待されているドローン「MG-1SAK」(株式会社クボタ)と傾斜地でも駆動できるラジコン草刈機「神刈RJ700」(株式会社アテックス)の実演を9月23日(水曜日)に和泉市小川団地で行いました。 当日は、関心の高い農業者等約70名の参加があり、製造メーカーからの機器の紹介に加え、実際に当該ドローンを導入している堺市鉢ヶ峯地区の農業者や、当該ラジコン草刈機を導入しているJAいずみのにもご協力いただき、使ってみた感想をお話しいただきました。参加者からは「ドローンの稼働時間や使用できる農薬は?」「草刈機を動かせる最大傾斜角度は?」などの活発な意見交換がなされ、スマート農業の推進に向けて有意義な見学会となりました。 いずれの機器も導入コストやドローンを利用できる区域に制限がある等の問題はありますが、すでにドローンを活用している堺市鉢ヶ峯地区では、通常なら2日~3日要する水稲の農薬散布作業を半日程度で済ませられたという声があり、また、ラジコン草刈機については、傾斜地での草刈作業の負担軽減や怪我を負うリスクを回避できることから、これらの機器を導入するメリットは大きいと考えられます。 当事務所では、今後も、見学会等を通してスマート農業技術の導入を推進していきます。 ●泉州水なすのさらなる品質向上を目指して 泉州水なすは、泉州地域を代表する農産物です。数ある特産物の中でもブランド力があり収益性の高い品目ですが、夏季の高温や樹勢低下による、つやなし果等の不良果の増加が問題となっています。そこで農の普及課では、不良果の発生をうまく抑えている事例を集め、普及させることと併せて、栽培経験の浅い農業者の技術向上を目的として、今年度各JAと協力し、巡回指導等を行いました。 JAいずみの:経験の浅い5名を、7月〜9月にJA営農指導員や出荷組合役員と共に巡回指導。 JA大阪泉州:巡回希望農業者のハウス19名(4月〜7月)、露地33名(6月〜9月)をJA営農指導員と共に巡回指導。 この結果、経験の浅い農業者の基本的な技術の習得につながりました。集めた栽培事例については次作以降の指導に生かす予定です。当課では、引き続き巡回指導や講習会を行い、高品質な水なす生産に向けた取組を支援していきます。 ●おめでとうございます!令和元年度農業電化推進コンクール農林水産省生産局長賞(大賞) 霜野 要規さん(株式会社しものファーム)が長年農業電化による農作業の自動化、合理化を実現されたことにより令和元年度農業電化推進コンクール農林水産省生産局長賞(大賞)を受賞されました!心よりお祝い申し上げます! ●収入保険制度のご案内 収入保険制度は様々なリスクから農業経営を守ります。 ◆すべての農産物が対象です。 ◆自然災害や価格低下など、農業者の経営努力では避けられない収入減を補償します。 ◆保険料の50%、積立金の75%、事務費の50%を国が補助します。 ◆保険期間中の大きな損害発生時には、無利子の「つなぎ融資」が受けられます。 ◆例えば、新型コロナウイルスの影響で収入が減ったような場合でも、保険期間中の収入減であれば補償の対象です。 ◆収入保険は国の公的保険制度です。 ◆収入保険をお考えの方へ。令和3年分のお申込み期間は10月~12月です。 注意:青色申告をしている農業者が対象です。 問合せ先:大阪府農業共済組合 Tel:06-6941-8738 Fax:06-6941-8737