泉州普及だより 令和2年3月発行 第96号 ●泉州のおいしい鍋プロジェクト・2年目の取組 泉州農と緑の総合事務所では、古くから農林水産業が盛んな泉州地域で採れた農産物の魅力を「鍋」を通して広く知っていただきたいとの思いから、平成30年度より「泉州のおいしい鍋プロジェクト」に取り組んでいます。 今年度は、飲食店関係者を対象にした泉州鍋産地ツアー、直売所での泉州鍋のPRイベント、協賛飲食店での「泉州鍋を食べよう!月間」を実施しました。 「泉州鍋を食べよう!月間(令和2年1月20日から2月21日)」は、飲食店において、泉州産農産物を使ったオリジナルの泉州鍋メニューを提供していただくものです。今年度は、産地見学ツアーに参加いただいた飲食店等8店舗の協賛により、開催しました。 詳細は下記URLをご覧ください。 http://www.pref.osaka.lg.jp/senshunm/gyoumu/sensyunabe-gekkan.html このプロジェクトは、泉州産農産物の消費拡大と PRを通じて、農家の所得向上につなげることを目的としています。 注 泉州鍋とは、泉州産農産物を2品目以上使用している鍋料理等 ●和泉市産みかんを食べよう!和泉みかんフェスを開催しました 大阪一のみかん産地である和泉市産みかんの知名度向上、消費拡大、ひいては和泉市の魅力発信を進めるため、和泉市果樹振興会や和泉市等とともに、 1月19日(日曜日)にららぽーと和泉で和泉市のみかんを PRするイベント、「和泉みかんフェス」を開催しました。 「和泉みかんフェス」では、みかんに関するステージイベントや、みかんを中心とした和泉市産農産物の販売などが行われました。また、地元のお菓子メーカーなどが製造したみかんを使ったたくさんの加工品も販売され、青果物や加工品として和泉市産みかんを味わってもらう機会を創出することができ、多くの消費者にPRすることができました。 また、当日は、昨年大好評で今年は製造を大幅に増やした「みかんサンミー」をPR販売するブースも設けました。 農の普及課では、今後も泉州農産物の魅力を消費者にPRし、消費拡大を促進することで、農業者の所得向上と持続可能な農業の促進を図っていきます。 ●ネットハウスによるヨトウムシ類の防除 花きの重要害虫であるヨトウムシ類は、葉や花を食害し、商品価値を著しく低下させます。現在、化学農薬による防除が一般的ですが、農薬に対する抵抗性の発達など新たな防除技術の確立が課題となっています。そこで、農の普及課では、ヨトウムシ類のハウスへの侵入を防ぐため、防虫ネットをハウスフレームに全面被覆した「ネットハウス」の現地実証を行いました。 秋の彼岸出しのけいとうの栽培ほ場に1mm目合いのネットハウスを設置したところ、実証区では、対照区に比べてヨトウムシ類(雄成虫)の侵入数は少なく、葉への食害は見られませんでした。このような結果から、ネットハウスを設置することでヨトウムシ類の侵入数と被害を大きく低減できました。 課題としては、導入コストやネット設置時の労力、台風時に一度取り外す必要があることが挙げられます。 農の普及課では、このような農薬に頼らない防除技術の実証に取り組み、農産物の安定生産を目指して支援していきます。 ●農業生産に由来する使用済みプラスチックの適正な処理について 近年、国内外で海洋ごみをはじめとしたプラスチック問題が注目され、その対応が強く求められています。 農業生産の現場においても、 @農ビ、農ポリなど廃プラスチックの適正処理の徹底 A長期展張フィルムや生分解性マルチの活用などによる廃プラスチックの排出抑制 B水稲の一発肥料など被覆肥料の被膜殻の流出防止策(浅水代かき、田植え前の落水禁止) などの実践により、プラスチックと正しく付き合いましょう。