泉州普及だより 平成29年3月発行 第84号 ●新しくなりました!大阪エコ農産物認証制度 大阪エコ農産物認証制度は農薬と化学肥料の使用量を慣行栽培の5割以下に削減して栽培された農作物を、府が市町村、JA等と連携して、「大阪エコ農産物」として認証する制度です。この制度は平成13年度に発足しましたが、このたび制度が改正されましたので、その主な内容をお知らせします。 (1)認証マークが改正されました! 消費者へのPR効果向上を目指して、大阪産(もん)ロゴマークと一体化した新しい認証マークに改正されました。また農薬と化学肥料(窒素)を使用していないエコ農産物に貼付できる「農薬・化学肥料(窒素)不使用」の認証マークも新設されました。新認証マークは、平成29年4月より出荷開始されるエコ農産物から使用されます。なお、現行の認証マークも引き続き使用可能です。 (2)化学肥料の栽培基準は「窒素」だけになりました! 現行の栽培基準では化学肥料(窒素、リン酸)の使用量が定められていましたが、制度当初よりも肥料の使用量が減少していることから、国の特別栽培ガイドラインにあわせ、化学肥料のリン酸基準は目標値になりました。 (3)自己点検シートが新たに導入されました! 環境への配慮や食品の生産者として必要な取組事項をチェックする「大阪府認証エコ農産物自己点検シート(大阪版簡易GAP)」を申請時と実績報告時に提出し、エコ農産物の信頼性を高めます。 ●栽培してみませんか?おすすめの中晩柑を紹介します! 泉州地域の直売所には、不知火(しらぬい)などを中心にさまざまな温州みかん以外の中晩柑が店頭に並んでいます。数多くある品種の中から、泉州地域で栽培するのにおすすめの品種を紹介します。今回取り上げるのは、温州みかんの後、不知火が出るまでの間に出荷できる「たまみ」と「麗紅(れいこう)」という2品種です。  (1)たまみの主な特徴。果実重は150g程度。果実の特徴はタネが入る、手で皮がむける、オレンジの様な香りがすること。樹の特徴は通常とげはなく、そうか病、かいよう病に強い抵抗性を示すこと。 (2)れいこうの主な特徴。果実重は200g程度。果実の特徴は他品種の樹が近くになければ、タネは入らない、手で皮がむける、香りが良いこと。樹の特徴は樹の成長が落ち着くまでとげが発生すること、かいよう病には注意が必要なこと。 今回の記事も参考にしていただき、さまざまな品種の栽培に挑戦されてはいかがでしょうか。 ●4Hクラブ会長訪問 貝塚市4Hクラブ 貝塚市4Hクラブは、現在クラブ員が19名で、月1回の定例会や小学生のとうもろこし収穫体験、キャベツの共同栽培、農業祭での農産物の販売、視察研修など様々な活動を行っています。 今年度の会長は貝塚市木積(こつみ)の王子裕允(ひろまさ)さんです。地元特産のたけのこを栽培しており、飲食店や直売所に出荷しています。アクの無いたけのこを掘るために夜中に収穫し、また、土作りや親竹更新など一年を通じて竹やたけのこが育ちやすい環境を作っています。その努力が認められ、今年度の貝塚市品評会で表彰されました。  これからクラブ員が育てたたけのこや水なすなどが旬を迎えます。直売所やスーパーなどで販売されますので、ぜひ一度味わってみてください。 ●夏季しゅんぎくのハウス栽培ポイントをまとめました! 大阪府はしゅんぎくの生産量全国第2位を誇り、府内でも泉州地域は主要な産地です。しゅんぎくの旬は冬ですが、夏でも一定の需要があります。しかし、夏場は発芽や生育が悪いために栽培が難しく、出荷量が少ないのが現状です。そこで農の普及課では夏季しゅんぎくの生産安定に向け、平成25年度から様々な試験や調査を行い、夏季しゅんぎくの栽培ポイントをまとめました。 (1)堆肥など有機物を施用して土作りをした上で砂を客土し、排水を良くする。また芯枯れや軟弱徒長を防ぐため、施肥を控えて窒素過多にならないようにする。 (2)かん水の時間帯は夕方にする。(ただし病害防止のため、葉の水滴が夜までに乾く時間帯にする)栽培中の水管理はは種前後にしっかりかん水し発芽させ、ある程度発芽が揃った後は、水を切って根を張らせる。根が張った後は、株の様子を見ながら少なめにかん水する。 (3)地温の上昇としおれを防ぐために遮光率60%程度の遮光資材を使う。 (4)耐暑性のある品種を使う。(泉州ではL21、夏の精、さとにしきなどが主流) (5)発芽や生育不良を見越して、は種量を他の時期よりもやや多くする。(収穫時の株間が5cmになるのが理想) このポイントを踏まえ、ぜひ夏季しゅんぎくのハウス栽培に挑戦してみませんか? ●役立つ情報がいっぱいです! 大阪産(もん)ロゴマーク使用許可事業者に配信される『大阪産(もん)ロゴマーク使用事業者メール』をご存じですか?イベント出展やセミナー、商談会など販路拡大に役立つ情報が掲載されており、JAグループ大阪の組合員の方は本メールに登録することができます。 登録を希望される方は、題名に『大阪産(もん)情報提供希望』と記入いただき、氏名(団体の方は団体名も)、e-mailアドレスを御記入の上、【e-mail】ryutsutaisaku-g05@gbox.pref.osaka.lg.jp又は【FAX】06-6210-9604で、大阪府環境農林水産部流通対策室大阪産ブランド推進グループまでお申し込み下さい。