泉州普及だより 平成26年12月発行 第75号 ●彩誉のエコ栽培やっています  岸和田市内に研究ほ場をもつ種苗会社が開発したにんじん品種「彩誉(あやほまれ)」。生産者からは「比較的栽培しやすい品種」として、また、消費者からは「甘くて美味しい品種」として注目されており、12月には地元の直売所(愛彩ランド)のにんじん売り場は、地場産の「彩誉」で埋めつくされます。  農の普及課では、昨年度、岸和田4Hクラブ(若手農業者団体)員2名とともに、大阪エコ農産物となるにんじんの栽培に取り組みました。  その結果、生育期の除草作業がとても重要ですが、エコ栽培における農薬の使用基準は「1成分以内」のため、除草剤を使わずに雑草を防ぐことが大きな課題であることがわかりました。  今年度は、岸和田市から特産品づくりの一環として、4Hクラブがにんじんの栽培を委託されました。そこで当課では、透明マルチを用いた除草技術を提案しました。  この技術は太陽熱を利用し、地温を40度以上に高めることで、雑草や病害虫の発生を減らす技術です。  7月下旬、施肥やうね立てと同時にマルチを行い、9月上旬のは種前まで被覆しました。その結果、被覆を行った箇所では、は種してからも雑草の発生を抑制できており、この技術がエコ基準内での栽培に効果的であることが確認されました。  当課では、今後とも大阪エコ農産物と大阪産(もん)の生産に向けた技術普及に取り組んでいきます。  これからのシーズン、彩誉は収穫時期を迎えます。ぜひ直売所に足をはこび、彩誉を味わってみてはいかがですか。 ●メルマガ「大阪産(もん)ファン通信」登録無料  直売所や市町村のイベントなど、大阪産(もん)の最新情報が届きます  http://www.pref.osaka.lg.jp/ryutai/osaka_mon/mailmaga.html ●大阪産(もん)ぶどうの生産振興 愛彩ランド(岸和田市)でぶどうが人気  農の普及課では平成23年からJAいずみのと連携し、フルーツ商品の目玉としてぶどう栽培技術の支援に取り組んできました。今では旬の7〜10月にかけて売り場に色とりどりの大阪産(もん)ぶどうがたくさん並びます。  今年度、当課では出荷者の園地で摘房・房づくり(6月)、環状はく皮(7月)、26年産ぶどうの品質(8月)をテーマに現地研修会を開催しました。  ぶどうは収穫期に昼と夜の温度差が大きいほど着色が進みます。熱帯夜が連日続く大阪はこの点で不利。着色良好なぶどうの収穫には6月中に摘房を徹底し、さらに、幹の環状はく皮で5〜10日早く着色することを実証しました。  愛彩ランドでは地場産ぶどうの販売額や出荷者数が年々増加しています。当課では、今後も大阪産(もん)ぶどうの生産と販売の拡大に向けた技術支援を続けていきます。 ●おしらせ 平成26年度大阪産(もん)五つの星大賞 受賞おめでとうございます  泉州地域では以下の団体、生産者が受賞されました。  大賞 いずみの農業協同組合 株式会社トータス(泉佐野市) PR大使賞 川ア農園(貝塚市) 優良賞 オトメゴコロ(泉佐野市) Flour bee*(泉佐野市) 評価された各取組については以下のホームページをご覧下さい。 http://www.pref.osaka.lg.jp/ryutai/osaka_mon/itsutsu_26jusho.html 大阪府「農の匠」退任 長い間ありがとうございました  泉州地域では以下の農の匠が退任され、平成26年7月8日、知事感謝状を授与されました。長い間、地域農業の振興及び農業の担い手育成にご協力いただき、ありがとうございました。   岸上昇(熊取町)  露口太一(和泉市)  藤本功代(泉佐野市)  和田芳文(岸和田市)