泉州普及だより 平成26年7月発行 第73号 ●6次産業化で新商品を開発!ネットワーク化により6次産業化を推進  6次産業化とは、「1次産業(農林水産物等の生産)×2次産業(加工)×3次産業(販売)」を 農業者等が主体となって行う取組みのことです。和泉市の女性農業者でつくった「有限会社いず みの里(以下、いずみの里)」はこれまで、米粉パンや餅、ジャム等の加工・販売を行ってきま した。しかし、「温州みかん」についてはジャム以外の加工品がなく「せっかくの地域特産であ る温州みかんを加工品でもっとPRしたい」という強い思いがありました。  そこで農の普及課では、いずみの里をはじめ大阪府、和泉市、和泉商工会議所、加工業者、大 学、6次産業化に関する専門家のネットワークにより「温州みかん」の新たな加工品開発と販路 開拓に取り組んできました。また、原料用みかん向けの防除暦を作成し、栽培指導も行ってきま した。  この結果、加工業者との連携により「業務用みかんペースト」と「みかんドレッシング」の試 作品が完成。さらには大学との連携による「みかんペースト活用レシピ」の発行、商談会や商品 説明会の開催により販路を開拓しました。  今年度に入り「業務用みかんペースト」の府内業者への販売ルートができ、「みかんチーズケ ーキ」や「みかん飴」といった新たな商品に使用され、みかんドレッシングは「道の駅いずみ山 愛の里」「愛彩ランド」「葉菜の森」等の直売所で販売が始まりました。  当課では、関係機関と連携して、6次産業化に関する講習会や、販路拡大に向けた商談会の開 催を計画しています。関心のある農業者の方は御連絡をお願いします。 ●おめでとうございます! 平成26年度大阪府憲法記念日知事表彰 北尻芳孝さん(堺市)、村田善博さん(岸和田市)、貝塚市4Hクラブ 第2回大阪府食の安全安心顕彰制度知事表彰  有限会社いずみの里 ●農薬は今一度ラベルをよく見て使いましょう! 農薬を使用するとき「自分は大丈夫」「これぐらいは大丈夫」と思っていませんか?農産物の農 薬残留検査は対象を特定せずに、出荷団体や流通業者、府等で実施されています。万一、不適正 使用が明らかになると、個人だけでなく、産地全体で出荷停止や回収、未収穫物の廃棄の可能性 があります。農薬の購入や使用の際「ラベルをよく読む」「農薬使用の都度、必ず記録する」 「周辺へ農薬を飛散させない」「使用後は器具をよく洗浄する」などの基本を今一度確認してく ださい。 ●都市住民と共に!鉢ヶ峯営農組合・交流型農業の取組み  堺市の鉢ヶ峯営農組合は、豊かな農地と泉北ニュータウンが隣接する立地条件を生かし、都市 住民との交流型農業に積極的に取り組んできました。  中でもユニークなのが、営農組合が人手不足に悩んで助っ人として募集した農作業応援団です。 当初の無報酬で人が集まるだろうかという心配をよそに、現在は延べ262名が登録し15年も続く 組織へと成長し、中には応援団を巣立ち農業の担い手として活躍する団員もいます。さつまいも や枝豆、たまねぎの定植や収穫等の農作業をする中で、自然豊かな農空間でリフレッシュしなが ら活動できると喜ぶ団員もいます。  応援団では引き続き団員を募集しています。興味のある方は土・日曜日の午前中(8時から12 時)に作業をしていますので、気軽に見学されてはいかがでしょうか。 <ふる里体験イベント参加者も募集!>  8月24日(日曜日) 案山子コンクール  10月12日(日曜日) 稲刈り体験 イベント・応援団の問い合わせ先 鉢ヶ峯営農組合  〒590-0125 大阪府堺市南区鉢ヶ峯寺2866 直売所「コスモス館」 TEL・FAX共 072-290-0505 ●モロヘイヤ出荷始まる!夏バテ対策にピッタリ  温暖化により夏季の軟弱野菜の栽培が難しくなる中、JAいずみの軟弱野菜生産出荷組合は、今 年から暑さに強い「モロヘイヤ」栽培に取り組み始めました。  モロヘイヤはカルシウムの含有率が高く(ほうれんそうの約5倍)、カロテンやビタミンも豊富 に含まれており(五訂増補日本食品標準成分表より)夏バテ対策にピッタリです。おひたしや天 ぷら、酢の物、カレーや味噌汁の具等、様々な料理に使えます。  5月上旬に営農総合センターで育苗されたモロヘイヤは、6月上旬に12名の生産者に配布、定植 され、夏の暑さが本格化する7月上旬から市場出荷が始まっています。