大切な人を亡くされたあなたへ 自死遺族へのメッセージ そこに仲間がいます。 はじめに。 大切な人を自死で失うことは、とてつもなく大きな痛みを伴います。 わけもなく涙が出たり、思いっきりわめきたくなったり、怒りを感じたり、自分を責めたり、眠れなくなったり、こころが不安定になったり… すべてが初めての体験ばかりだと思います。 でも、そんな体験をしたことのある仲間がここにはいます。 待っています。 あなたはひとりではありません。 「認定NPO法人国際ビフレンダーズ 大阪自殺防止センター」 自死で大切な方を亡くされた遺族の方々と国際ビフレンダーズ大阪自殺防止センター自死遺族の会は2000年12月から関わらせて いただいています。 どうにもできないほどのつらく悲しい思いの中で、同じような体験をした人と語り合い支え合えたらとこの会を続けています。 悲しみから目をそむけず、涙を流し、自分の気持ちを吐き出せる場になればと思っています。 これからも自死遺族の方が安心して参加できる場となるように大阪自殺防止センターとしてこの会を大切にしたいと思っています。 土曜日のつどい 日時:毎月第1土曜日(1月と5月は休会)14時〜16時 場所:大阪市中央区南船場1-11-9長堀安田ビル会議室 参加費:300円 対象:大切な方を自死でなくされた方(18歳以上) 問合せ:国際ビフレンダーズ大阪自殺防止センター事務局 06-6260-2155(平日10時~17時) 水曜日のつどい 日時:毎月第3水曜日 17時〜19時(8月と祝日は休会) 場所:横山・渡辺クリニック3F デイケアルーム 茨木市春日2丁目1-12 ラウンド春日3F 参加費:300円 対象:大切な方を自死でなくされた方(18歳以上) 問合せ:国際ビフレンダーズ大阪自殺防止センター事務局 06-6260-2155(平日10時~17時) 自死に向きあう関西僧侶の会 「いのちの集い」 大切な方が亡くなられた際、私たちは葬儀や年忌法要を通じて周囲の方に支えられながら、故人との新たなつながりを築き上げていきます。   しかし、自死遺族は、極度の混乱状態であったり、死を伏せたいとの思いから葬儀を行わないこともあります。 また、親戚に自死であることを伏せている場合は、年忌法要でも死因が知れるのではないかと心配で、ゆっくりと故人をしのぶ時間を持てなかったり、法要自体を取りやめる場合も多いです。 そうして、ご遺族は孤独感を深め、絶望感・自責の念などを一人で抱え込むことになってしまいます。 私たちは、自死遺族の方々にゆっくりと安心して故人をしのんでいただける場をもっていただきたいとの思いから、追悼法要と、分かち合いを開催しています。 仏様の前に座り、静かに大切な方に思いを致すことで、亡くなった方とのつながりを感じていただきたいと願っています。 「いのちの集い」 日時:奇数月第1木曜日(1月は第2木曜日) 13時30分~15時30分 場所:本願寺津村別院 大阪市中央区4-1-3(地下鉄本町) 参加費:無料 問合せ:メール info@inochinohi-kansai.com ※詳しくはHPをご覧ください。https://inochinohi-kansai.com 「ふきのとうの会」 わたしは2005年秋、一人息子大地を自死にて失いました。 19歳と6か月でした。12歳の秋(中学1年)より学校へいけなくなり、親・子ともどもに苦しんだ7年間でした。せっかく少しおとなになってきたのに...。 以来生きがいと申しますか、どう生きていったらよいのかわからなくなってしまいました。 亡くなって半年ぐらいから、自死遺族のわかちあいに参加するようになり、遺族の方々とのおつきあいがはじまりました。 “わかちあい”ならやれるかなあと身近な遺族の方に声をかけて、2007年5月より枚方市のラポールひらかたにて月1回のわかちあい“ふきのとうの会”をはじめました。 ふり返りますと、遺族の方々と共に歩んだ9年でした。 しばらくは遺族のみで運営しておりましたが、途中からボランティアの方にも入っていただくようになり、現在は自死遺族の方々とボランティアの方で協力しながら運営しております。 ふきのとうの会は“わかちあい”が基本です。 自死遺族同士が想いを語りあいわかちあいながらお互いに支えあい、愛する家族亡きあとの人生をそれぞれ生きていくのを支えあうことを基本としております。 参加される方も人数も毎回変わりますので、毎回、毎回一期一会の緊張の時間です。できるだけ皆さんがホッとした“ひととき”を過ごされますようにという思いでやっています。 入ってきてこられた時は、緊張とかなしみでこわばっている方々もたいていの方は表情をほころばせて帰っていかれます。 もう1点お伝えしたいことがあります。 自死は“語れない死”タブー視されている“死”だということです。 他人はもちろん家族同士でも亡き人のことにふれない方がほとんどのようなのです。思い出を語れない、悲しみを語れない。だからよけい私たちは苦しむのです。 これは、世間、社会、そして私達自身の自死に対する考え方が変わっていかないと改善していかない問題だと思います。 自死に対するもっと正しい理解、知識を私たちもそして行政も啓蒙してほしいと思います。 私たちの苦しみ強い自責の思いを軽くするために、そして新たな犠牲者を産まないために。 ふきのとうの会 竹井京子 ふきのとうの会 日時:毎月第4土曜日 14時~16時 場所:ラポールひらかた 枚方市新町2丁目1-35 参加費:300円 問合せ:072-807-3017(社会福祉協議会) 090-6674-5120(竹井) NPO法人グリーフサポート・リヴ 親を自死で亡くされた方に 以下は、リヴの語りの会やカウンセリングに来られる複数の方の話から作った物語です。 特定の個人や実際の言葉ではありません。 「自分が子どもであることが罪に感じられました。自分は力のない子どもで親を助けることが出来なかったのです。亡くなった父のことも遺された母のことも。 自分がもし大人だったならもっといろんなことが出来たかもしれない。お父さん病院行こうとか、お父さんお金なくても僕が働くよ、とか。 自分はただただ自分に力がなかったことが嫌です。 本当は親は子どものことを思ったら死なないんじゃないですか? 僕は大切じゃなかったんですよ。僕は親が死ぬことを思い留まれるほどの子どもでなかった。だから僕が殺したのも一緒です。 助けることが出来なかった僕は殺した側です…。親にも大切に思われなかった僕は生きていていいんですか? 僕を置いて行った父を大嫌いになりたいのに、嫌いになれなくて辛いです。本当はお前のために生きてみるって思ってほしかったのに…。」 「僕は親を懐かしんで恨んでここまで来れました。寂しくて辛くて、父はいなかったことにしようとも思いました。でも、生きていた事実は消えません。 やっぱり生きていたんです。 生きていた事実は死んだ事実を連れてきますがそれも少し受け入れられるようになりました。 父は病気だったんですね。自死に至るかもしれない病気だった。だから、僕のせいではなかったんだと思います。 自分が大人になってあの時の自分と同じくらいの大きさの子ども達が笑いながら通り過ぎるのを見ていると、可愛いなと思います。 あのくらいの時に大人を守れるはずはない、自死を止めることは出来なくて当たり前だと思いました。 自分を許してあげました。よく生きてきたねと褒めてもあげたいです。 屈託なく笑うあの時代を返してよとちょっと父にチクリと言ってやることもあるんですよ。」 子ども時代に親の突然の死を見て子どもだった私たちはどう思ったでしょう? 「怖かったね、びっくりしたね。大丈夫だよ。」と大人に寄り添ってもらうことはなかなか出来ないですよね。 大人も混乱しています。それをじっと見ていて何も思っていないように振る舞っていたかもしれません。 興奮してはしゃいでいたかもしれません。いつもと同じように過ごしていて「この子はわかっていない」と思われていたかもしれません。 子ども達の心の中ではいろんなことが起こっていました。 大人になって置いて来た思いをふと思い出したり、自分は生きていていいのだろうか?と思ってしまったり…。 その時の怖かった思いや寂しかった思いや辛かった思いは蓋をされていたのかもしれないですね。 見ないことで無かったことになっているかもしれません。 でも…事実だったんです。 では私たちは自分に言ってあげましょう。 「寂しかったね」「怖かったね」「びっくりしたね」 大人になって自分が蓋をしていたことを開ける時間が来たのだとしたら安心できる場所で安心できる人たちと出てくる物をゆっくり見てみましょう。 きっと同じ思いを持った人たちも「ほー」と一緒にのぞき込んでくれます。 思ったより怖くない作業かもしれません。 同じ体験をした人は一人もいないけれど、一緒に心を動かしてくれる仲間はいます。 「親の自死を語る会」 親を自死で亡くされた方の語りの会です。 日時:奇数月第3日曜日 10時~12時 場所:NPO法人グリーフサポート・リヴ 大阪市西区靭本町3-2-7横井第1ビル701 参加費:1,000円(※2023年3月まで無料 大阪府助成金事業) 要予約 問合せ:「リヴ」HPの問い合わせフォームよりお問合せください。リヴのファシリテーターが付きます。 ※カウンセリングや対象別の自死遺族相談の語りの会もあります。HPでご確認ください。 大阪府こころの健康総合センター「自死遺族相談」 大切な人を自死で亡くされた方のために、 来所相談を実施しています。 大切な人を突然失ってしまうと、大きな悲しみと共にからだやこころ、行動に様々な変化が起きます。 悲しみのあらわれ方は一人ひとり違います。 ご家族でも悲しみのあらわれ方が異なる場合があります。 周囲の人と違っても、決しておかしなことではありません。 安心して話せる場所があります。よろしければご相談ください。 「自死遺族相談」 日時:月曜日~金曜日 1回50分(要予約) 場所:大阪府こころの健康総合センター 問合せ・予約 TEL:06-6691-2818(直通) 月曜日~金曜日(9時~17時45分) ※お電話の際には、「自死遺族相談」とお伝えください。 費用:無料 対象:大阪市・堺市を除く大阪府在住の方で、自死された方のご家族・ご友人など ※大阪市・堺市にお住まいの方は下記へご相談ください。 ○大阪市こころの健康センター TEL:06-6922-8520(代) ○堺市こころの健康センター   TEL:072-245-9192(代) (祝日・年末年始除く) 相談機関一覧 【こころの電話相談】 (祝日・年末年始除く)  ○こころの健康相談統一ダイヤル    TEL 0570-064-556 (月~金 9:30~17:00 18:30~22:30)    ※お住いの地域によって受付時間が異なることがあります。  ○こころの電話相談(大阪府こころの健康総合センター)    TEL 06-6607-8814 (月~金 9:30~17:00)  ○こころの悩み電話相談(大阪市こころの健康センター)    TEL 06-6923-0936 (月~金 9:30~17:00)  ○こころの電話相談(堺市こころの健康センター)    TEL 072-243-5500  (月~金 9:00~12:00 12:45~17:00) 【電話相談】  ○関西いのちの電話   TEL 06-6309-1121(24時間) ○フリーダイヤル「自殺予防いのちの電話」   TEL 0120-783-556 (毎日16:00~21:00 毎月10日8:00~翌日8:00) ○国際ビフレンダーズ大阪自殺防止センター  TEL 06-6260-4343    (週末連続57時間 金 13:00~日 22:00) 【遺児への支援】  ○あしなが育英会 TEL:03-3221-0888  高校生・大学生などへの奨学金などの支援  ○あしなが育英会神戸レインボーハウス TEL:078-453-2418  遺児の心のケア活動 【法律相談】 (祝日・年末年始除く)  ○全国自死遺族法律相談ホットライン TEL:050-5526-1044 (水 12:00~15:00)  ○大阪弁護士会 総合法律相談センター  予約電話 TEL:06-6364-1248(月~金 9:00~20:00  土 10:00~15:30)  ○司法書士総合相談ホットライン  予約電話 TEL 06-6941-5758(水 13:30~16:30) 編集:大阪府こころの健康総合センター 〒558-0056 大阪市住吉区万代東3-1-46 TEL:06-6691-2811㈹  FAX:06-6691-2814 HP:http://www.pref.osaka.jp/kokoronokenko/ 2017年1月発行(2018年3月増刷 2020年3月改訂 2023年2月修正)