資料1−2 別紙     ガイドライン事例一覧    別紙1 不当な差別的取扱いとなりうる事例   商品・サービス分野  障害を理由として、窓口対応を拒否する。  障害を理由として、資料の送付、パンフレットの提供等を拒む。  障害を理由として、商品の提供を拒否する。  身体障害者補助犬を連れていることや、車いすを利用していることを理由として、入店を拒否する。  障害を理由として、入店時間や入店場所に条件を付ける。  保護者や支援者・介助者の同伴をサービスの利用条件にする。  事業の遂行上、特に必要ではないにもかかわらず、障害を理由として、来訪の際に付添者の同行を求めるなどの条件をつける。  人的体制、設備体制が整っており、対応可能であるにもかかわらず、重度の障害のある人や、多動性障害のある人等の衛生サービスの利用を拒否する。  本人を無視して、支援者・介助者や付添者のみに話しかける。  施設の構造上問題がないのにもかかわらず、何の理由の説明もなく、車いすの利用者の入場を断る。  「危ないのではないか」という理由のみで、具体的な検討をせず、視覚障害のある人の観光船の乗船を断る。  聴覚障害のある親子に対して、聞こえないことを理由に遊戯施設のアトラクションの利用を拒否する。  講習会で、聴覚障害のある人から要約筆記の申出があった際、具体的な検討をせず受講を拒否する。  持ち帰りのできる飲食店にて、言語障害のある人から注文を受ける際、障害があるため伝わらず、次回からは同伴者と来店するように条件を付ける。  盲ろう者がジムの利用を申込みした際に、聞こえる人の同伴がいないことを理由に申込みを拒否する。  理容店において、障害のある人の入店を拒否する。  車いす利用者のイベント参加の申込みに対し、事前申込みの際は参加可能と回答していたにも関わらず、イベント直前に主催者側のスタッフ不足を理由に、参加を断る。  スーパーでの買い物の際、「電動車いすは危ない」という思い込みから、手動車いすに乗り換えるよう条件をつける。  ショップでの電話相談窓口の職員が、発声や言語の聞き取りに障害のある人に対し、電話ではなくショップに行くよう伝え、電話での対応を拒否する。  混雑している理美容院で、車いす利用者に対し「車いすが入る待ちスペースがない」という理由から、車いす利用者のみサービスを拒否する。  車いす利用者から料理教室の参加申込みを受けた際、危ないという理由から、十分な検討をせずに参加を拒否する。  感覚過敏がある自閉症の人に対し、スイミングキャップが被れないことを理由に、プールの利用を拒否する。  スーパーにて、自閉症の人に対して「店舗にいると迷惑である」という理由から、店舗への出入りを拒否する。  精神障害があることを理由に、引越し業者が契約を拒否する。  スポーツ施設にて、精神障害であることを理由に、利用を拒否する。  障害のある人に対し、旅行会社での飛行機搭乗手続きをする際、航空旅行に関して特段の支障がないにもかかわらず、医師許可書の提出を求める。  障害があることを理由に、遊園地にて遊戯設備の利用を拒否する、あるいは条件や制限を付ける。  旅行会社において、障害があるという理由のみで、障害の状況、ツアーの内容、介助者の同行の有無にかかわらず、一律に、ツアーへの参加を拒否したり、旅程の一部に制限を加える。  障害のある人に対し、その人がツアーの介助等の支援が必要ない、または添乗員等によって対応可能な軽微な措置で足りるにもかかわらず、一律に、ツアーへの参加を拒否したり、旅程の一部に制限加える、または介助者の同行をツアー参加の条件とする。  障害のある人が、車いすの利用や、身体障害者補助犬法に基づく補助犬の同伴等、事前に必要な条件や配慮を申し出ているにもかかわらず、ツアー中の対応の可否や旅程の影響の有無等を確認することなく、一律に、ツアーへの参加を拒否したり、旅費の一部に制限を加える。   福祉サービス分野  人的体制、設備体制が整っており、対応可能であるにもかかわらず、医療的ケアの必要な人、重度な障害のある人、多動な障害のある人について、福祉サービスの利用を拒否する。  正当な理由なく、対応を後回しにしたり、サービス提供時間を変更または限定したりする。  正当な理由なく、他の者とは別室での対応を行うなど、サービス提供場所を限定する。  正当な理由なく、サービス事業所の選択の自由を制限する。  サービスの利用に必要な情報提供を行わない。  保護者や支援者、介助者の同伴をサービスの利用条件にする。  サービスの利用にあたって、仮利用期間を設けたり、他の利用者の同意を求めるなど、他の利用者と異なる手順を課す。  正当な理由なく、行事や娯楽等への参加を制限する。  正当な理由なく、年齢相当のクラスに所属させない。  本人を無視して、支援者や介助者、付添者のみに話しかける。  正当な理由なく、本人の意思またはその家族等の意思に反して、福祉サービスを行う。  ろうの子どもを保育園に入れたいとの申請に対して、責任を持てないという理由から、入園を拒否する。  事業所にホームヘルパーの派遣依頼があった際、発達障害があることを理由に派遣を断る。  障害福祉サービス事業所が、多動な障害のある人に対して、一律にサービスの利用を拒否する。  保育所において、障害のある子どもを担当している先生がいるにもかかわらず、危険であることを理由に校外学習への参加を断る。  施設において、本人の意思に反して自宅に帰ることを反対する。   公共交通分野  バスの運転手が、知的障害のある人の乗車を拒否する。  車いす利用者や、白杖使用者等、外見上障害があるとわかった時点で、タクシーの乗車を拒否する。  障害のある人に対し、介護タクシーの契約を拒否する。  身体障害者補助犬法に基づく盲導犬、聴導犬、介助犬等を同伴していることを理由に、乗車を拒否する。  運転手が、乗車スペースがあるとわかっていたにもかかわらず、介助者や他の乗客への協力を依頼することなく、車いす利用者だけ乗車を拒否する。  障害があることのみをもって、乗車できる場所や時間帯を制限し、または障害のない人に対して付けない条件を付ける。  車いす利用者に対し、混雑する時間のバス利用を避けてほしいと言って乗車を拒否する。  障害者割引に対して、割引タクシー券の利用や領収書の発行を拒否する。  フェリー乗船を予約していた車いす利用者に対し、当日、単独での乗船を拒否する。  船内宿泊の際、個室の予約を断る。  複数名の盲導犬利用者の飛行機搭乗を拒否する。  航空旅行に関して、特段の支障等がない利用者に対し、診断書の提出を求める。  同伴者がいないことを理由に、軽度な歩行困難な利用者の搭乗を拒否する。  飛行機搭乗の際、タラップを自力歩行できない方に対して、搭乗を拒否する。  安全上の理由などがなく、座席制限が不要であるにもかかわらず、座席を制限する。   住宅分野  物件一覧表に「障害者不可」と記載したり、物件広告に「障害者お断り」として入居者募集を行う。  宅建業者が、障害がある人に対して「当社は障害者向け物件は取り扱っていない」として話も聞かずに門前払いする。  宅建業者が、賃貸物件への入居を希望する障害者に対して、障害があることを理由に、賃貸人や家賃債務保証会社への交渉等、必要な調整を行うことなく仲介を断る。  宅建業者が、障害者に対して「火災を起こす恐れがある」等の懸念を理由に、仲介を断る。  宅建業者が、一人暮らしを希望する障害のある人に対して、一方的に一人暮らしは無理であると判断して、仲介を断る。  宅建業者が、車いすで物件の内覧を希望する障害のある人に対して、車いすでの入室が可能かどうか等、賃貸人との調整を行わずに内覧を断る。  宅建業者が、障害のある人に対し、障害を理由として誓約書の提出を求める。  家賃保証会社が、障害のある人に対し、正当な理由なく保証しない。  親と同居していた障害のある人が、単身となったことを理由に、不動産会社が賃貸住宅の退去を促す。  契約時に、精神障害があると判明すると、大家が入居を断る。  火事などのトラブルがあっては困るという理由から、視覚障害のある人のアパートの入居を断る。  入居のための審査の際、障害であることを理由に、保証人の数を増やすよう求める。  筆談によるコミュニケーションができるにもかかわらず、契約手続きができないとして、不動産物件の売買等の契約を拒否する。  精神障害があることを理由に、入居を拒否する。  高次脳機能障害があり、手術の痕が残っている人が、賃貸契約において、外出時の恰好等について条件をつけられる。   教育分野  何の説明や検討も無く、障害のある子どもの入学や受験を拒否する。もしくは拒否しない代わりとして、正当な理由のない条件を付ける。  障害の特性に応じた代替案の検討等の配慮も無く、障害のある子どもの体育や実習科目への参加を拒否する。  学校行事や授業において保護者の付添いがないという理由から、学校行事や授業への参加を拒否する。  学校、社会教育施設、スポーツ施設、文化施設等において、窓口対応を拒否し、又は対応の順序を後回しにする。  資料の送付、パンフレットの提供、説明会やシンポジウムへの出席等を拒む。  社会教育施設、スポーツ施設、文化施設等やそれらのサービスの利用をさせない。  学校への入学の出願の受理、受験、入学、授業等の受講や研究指導、実習等校外教育活動、入寮、式典参加を拒んだり、これらを拒まない代わりとして正当な理由のない条件を付ける。  試験等において、合理的配慮の提供を受けたことを理由に、その試験等の結果を学習評価の対象から除外したり、評価において差を付ける。   医療分野  医療機関や薬局において、人的体制、設備体制が整っており、対応可能であるにもかかわらず、障害があることを理由に、診療、入院、調剤等を拒否する。  正当な理由なく、医療機関や薬局内に、身体障害者補助犬を同伴することを拒否する。  ベッドの上に1人で乗ることができないことを理由に、診察を断る。  パニックを起こすことがある知的障害のある人に対し、対応の工夫をすることなく、十分な説明もないまま、次回以降の診療を断る。  院内が土足禁止であることを理由に、車いす利用者の診療を拒否する。  病院が、十分な説明をしないまま、難病の人の受診を拒否する。  正当な理由なく、診察などを後回しにしたり、サービス提供時間を変更したり限定したりする。  正当な理由なく、診察室や病室の制限を行う。  医療の提供に際して、必要な情報提供を行わない。  正当な理由なく、保護者や支援者、介助者の同伴を診察・治療・調剤等の条件にする。  正当な理由なく、本人の意思またはその家族等の意思に反して、医療の提供を行う、または意思に沿った医療の提供を行わない。  正当な理由なく、病院や施設が行う行事等への参加や、共用設備の利用を制限する。  視覚障害のある人に対し、受診の際に付添いを求める。  電動車いす利用者に対し、十分な説明をせずに、手動車いすに乗り換えるよう条件を付ける。  本人を無視して、支援者や介助者、付添者のみに話しかける。  大人の患者であるにもかかわらず、幼児の言葉で接する。  わずらわしそうな態度や、患者を傷つけるような言葉をかける。  診療等にあたって、患者の身体への丁寧な扱いを怠る。  入浴介助を行うにあたり、人員体制が整っているにもかかわらず、重度の知的障害のある成人女性にのみ、事前に十分な説明をしないまま、異性介助をする。    別紙2 望ましい合理的配慮の事例   商品・サービス分野  視覚障害のある人が買い物をする際に、陳列棚にどの商品があるのか、価格がいくらなのかわからないため、店員が商品の置いてあるところまで案内し、価格や商品情報を説明する。  入口にあるインターホンの呼び出しによって、視覚障害のある人等への介添えを行う。  視覚障害のある人が、タッチパネル式のATMを利用する際、店員がATMの暗証番号等を聞くことについて了解をもらった上で、その操作を代行する。  視覚障害のある人がトイレを利用する際に、複数の便器があるトイレでは困ってしまうため、同性の店員がいる場合には、トイレの中まで案内する。  車いす利用者に対して、段差がある場合に補助する(キャスター上げ、携帯スロープなど)。  高い所にある商品を取って渡す。  車いす利用者が飲食店に行った際、車いすのまま利用できるテーブルは他の客が使用していたため、店員がその客に了解をとった上で、配席を変更する。  大型の車いすを使用しており、フットレストを上げたりリクライニングを倒したりすることがあるため、飲食店での配席において、後方のスペースが広く、テーブルの脚がない位置へ案内する。  半身麻痺があり、フォークやスプーンで一人で食事をすることができるが、皿を支えられないため食べにくいことがあるという方に対し、すべりにくい素材のマットを皿の下に敷いて動かないように工夫する。  宿泊施設にて、大部屋へ移動してバイキング形式で食事をすることになっていたが、体調不良もあり移動する機会を少なくしたいという申出に対し、およそ一人前の料理を取り分けて客室まで運ぶ。  宿泊施設にて、バスルームで使えるシャワーチェアが備えられておらず、「代用できるパイプいすでも構わない」という申出であったため、事務用のパイプいすを貸して、シャワーチェアとして利用してもらう。  店舗の駐車場が狭く、車いすを降ろして店舗内へ入れるスペースがなかったため、店員が希望の商品を駐車場まで持っていき、その場で代金の支払いも行う。  プール施設利用の際、着替え用のスペースがないため、プライバシーが保護できるように、人目につかずに横になって着替えられるスペースに案内したり、周囲をパーテーションで囲って簡易ベッドを用意したりする。  ATM等のタッチパネルの操作が困難な顧客に声かけし、操作を代行するなどの適切な対応を取る。  他人との接触、多人数の中にいることによる緊張により、不随意の発声や吃音等がある場合において、本人が了承した場合には、障害の特性や施設の状況に応じて別室を準備する。  障害のある人用の駐車場について、障害のない人が利用することのないよう注意を促す。  お金を渡す際に、紙幣と貨幣に分け、種類ごとに直接手に渡す。  商品宅配時において具体的要望があった際に、品物を家の中の指定されたところまで運ぶ。  貸切バスツアー等、事業者においてバスの座席位置を決められる場合は、旅行申込時に申告された障害の状況や希望をふまえ、座席位置に配慮する。  添乗員が同行するツアーにおいて、エスカレーターやスロープのあるルートが付近にある場合に、添乗員等がそのルートを紹介する。  筆談、読み上げ等によるコミュニケーションや、分かりやすい表現で説明する。  視覚障害のある人への情報提供として、講演会等で、スライドだけでなく、音声で補足説明する。  視覚障害のある人に、飲食店にて、定食など複数の食器に分かれて出される料理ではどこに何があるのかわかりにくいため、店員が配膳する際に、食器の位置や料理内容について説明する。  視覚障害のある人が衣服を購入する際に、店員がその衣服の色や形などを説明し、布地に触れて肌触りを確かめてもらう。  視覚障害のある人が、インターネットで商品を購入する際、PDF形式の書類で読み上げソフトを使用することができない場合に、テキストデータに変換してメールを送付する。  聴覚障害のある人への情報提供として、講演会等で、手話通訳と要約筆記を用意する。  サービスカウンターに、聴覚障害のある人が使用するためのハンドブックを配布する。  聴覚障害のある人に対し、飲食店での食事の注文において、筆談ボードを使用することによって、料理に関する質問や細かい注文をできるようにする。  盲ろうの人に対し、飲食店の混雑状況や空席状況などについて、店員がそばまで行き、手のひらに「まる」(空席がある)か「ばつ」(空席がない)かを指で書いてお知らせする。また、空席がある場合には、店員がそこまで案内する。  サービスに関する問合せをする際、ホームページからメールフォームに入力する方法となっており、盲ろうの人が利用できなかったため、問合せのやりとりを電子メールでも行えるようにする。  精算時に金額を示す際は、金額が分かるようにレジスターまたは電卓の表示板を見やすいように向ける、紙等に各、絵カードを活用する等して示すようにする。  イベント開催にあたり手話通訳を配置した際、暗い会場内でも手話が見えやすいよう、スポットライトを調整し、手話通訳者の立ち位置を明るくする。  自筆が困難な人からの申出を受けて、本人の意思確認を適切に実施した上で、代筆する。  注文や問合せ等に際し、インターネット画面への入力によるものだけでなく電話等でも対応する。  視覚障害のある人が、整理券を取って受付の順番になると整理番号がモニターに表示されるしくみのサービスについて、表示されても気づくことができないため、受付担当者が整理番号を把握しておき、順番が来たときに声をかける。  視覚障害のある人は、列に並んで順番待ちをする場合に、列の終端や、徐々に進んでいくタイミングがわからないため、店員が順番を把握し、本人には順番がくるまで列とは別のところで待機できるようにする。  盲導犬を連れた客の来店時、他の客が犬アレルギーであるという申出があったため、双方が了解した上で、互いに離れた位置になるよう配席を変更する。  食券制で呼ばれたときにカウンタ―まで取りに行くしくみの飲食店において、聴覚障害のある人に対し、店員が身振りで伝えたり、それでも気づかなければ座席まで配膳する。  飲食店にて、人工呼吸器を使用しており、外出中はバッテリーで駆動しているため、もし可能であれば充電させてほしいという申出に対し、コンセントに近い座席を案内し、コンセントの使用可とする。  通常の盛り付けでは食べづらい料理のある人に対し、料理を食べやすい大きさにカットし、取りやすさと見栄えに考慮して盛り付けをする。  申込書類に自筆することができず、同行者もいない人に対し、本人の意向を確認した上で、店員が代筆する。その際、記入内容について後で見解の相違が生じないよう、複数の店員が立ち会う。  自動精算機の順番待ちにおいて、曲がっている行列だと車いす利用者が並べないことがあるため、有人の窓口で精算を行う。  子どもが買い物の会計で待つことができず、動き回ったり騒いだりしてしまう場合に、会計場所に椅子を持っていき、「ここで座って待っていようか」と声をかけ、親の会計が終わるまで話し相手をする。  レジでの会計時に、持ち金が不足しており買いたいものが買えないことがわかると、納得できず動かなくなってしまう方に対し、そのレジでは本人の不満の折り合いがつくまで待ち、順番を待っている客については、事情を説明した上で別のレジで対応する。  プール施設にて、スイミングキャップを被ることを嫌がる人に対し、衛生面や循環装置への影響も考慮しつつ、非着用での利用を認める。  嚥下障害があり、外食時に通常メニューであると食事ができない人に対し、予約の際に希望を聞き、できる限り元のメニューに近いかたちで調理する。  車いすがリクライニングタイプのため、スーパーの会計時にレジに並んだり、レジ横を通ったりすることが難しい方に対し、会計の順番が来るまで店員が買い物かごを預かり、本人には広いスペースで待ってもらい、順番が来たときに声をかけるようにする。  デパートにて、成人用のおむつ交換ベッドがないため、おむつ交換が必要になったという申出があった際に、救護室のベッドを利用してもらう。  展示会等開催時の入退場に支障が生じるような場合には、一般入場口とは別のルートを設ける。  セルフサービスのガソリンスタンドにおいて、配慮の申出があった場合には、安全に配慮しつつ給油に協力する。  旅行ツアーについて相談を受ける際、利用する交通機関等におけるバリアフリーの状況について情報を提供する。   福祉サービス分野  クールダウンする場所、パニックや精神的に不安定になった場合でもリラックスできるよう静かな部屋、休憩室等を用意する。  視覚障害のある人等に配慮して、事業所内の物の配置をなるべく変えないようにする。  車いす利用者が移動しやすいように、施設内の段差にスロープを渡す。  車いす利用者に対し、机を車いすが入れる高さにしたり、作業が行いやすくなるように使用する物品を手の届く範囲に置く。  説明文書の点字や拡大文字を準備する、文書を読み上げて丁寧に説明する、手話や要約筆記を用意する等、本人が希望する方法で説明を行う。  色の組み合わせによる見にくさを解消するため、表示物や案内図等の配色を工夫する。  契約書、しおり等書類や掲示物にルビ打ちや分かち書きをする。  写真・イラストの使用により視覚的に分かりやすくする。  視覚障害のある人に説明する際、「それ」「あれ」「こっち」「このくらいの」といった指示語で表現せず、「あなたの正面」「○○くらいの大きさ」といった具体的な表現で話す。  スマートフォンなどのアプリで、音声を文字に変換するものを活用して、筆談を補う。  盲ろう者に対し、手のひらに文字を書いて対応する。  説明がわからないときに提示するカードを用意したり、本人を良く知る支援者が同席するなど、本人が理解しやすくなる工夫をする。  一度の多くの情報が入ると混乱する人に対し、伝える情報は紙に書くなどして整理して、ゆっくり具体的に伝える。  補聴器や人工内耳を装用する人に対し、残響や反響のある音を聴き取ることが困難な場合に、磁気誘導ループを利用するなど、代替する対応を行う。  障害特性に応じた休憩時間の調整など、ルールを柔軟に変更する。  脊髄損傷があり体温調整障害を伴っている人に対し、部屋の温度管理に配慮する。  通所施設で作業を行う際、片手や筋力低下した人でもできるような作業を用意したり、作業しやすいような工夫をする。  感覚過敏がある場合は、音や肌触り、室温など感覚面の調整する。(イヤーマフを活用する、大声で説明せずホワイトボードで内容を伝える、人とぶつからないように居場所に衝立などで区切る、クーラー等の設備のある部屋を利用できるよう配慮するなど)   公共交通分野  職員が、車いす利用者に対し、乗降口とホームの間に介助用スロープ板を渡し、乗降の介助を行う。  車いす利用者が列車に乗降する際に手伝う、段差がある場所で職員が補助する。  券売機の利用が難しい場合、障害の特性に応じ、窓口での発売や券売機操作を手伝う。  定期的にバスを利用する車いす利用者の利用時間に合わせ、路線を指定してバリアフリー対応の車両を配車する。  運賃支払いの手助けを必要とする障害のある人については、障害の特性に応じた配慮をする。  スロープ板を出すことが困難なバス停では、前後で乗降可能な位置にバスを停車する。  障害のある人のタクシーへの乗降時の補助や、車いす等の大きな荷物のトランクへの収納の手助け等を行う。  タクシー乗車にあたって、自身でシートベルトを装着することができない人の場合、シートベルトの装着と装着確認をタクシードライバーが行う。  航空機の利用にあたって、視覚障害のある利用者や握力の弱い人に対して、機内食の包装の開封を手伝う。  航空機内にて、障害のある人が化粧室に行く際に、移動を手伝う。  窓口等で、筆談や読み上げなど、障害の特性に応じたコミュニケーションで対応する。  視覚障害のある人や聴覚障害のある人のために、肉声による車内案内をこまめに行う。  安全に関する案内について、視覚障害のある人に対し、個別に口頭にて案内を実施する、もしくは点字によるパンフレットを用意する。  聴覚障害や言語障害のある人に対して、その障害の特性に応じたコミュニケーション手段(メモや筆談ボードなど)を用いて対応する。  普段と異なる場面が苦手でパニックになることのある人が、電車やバスなどを利用している際に、事故発生で止まったり遅れたりするなどの異変が生じた場合、状況が理解できるよう、わかりやすく丁寧にアナウンスする。  利用者の希望があれば、代筆や代読等の対応を行う。  旅客船のタラップが階段状のため、車いすでは乗り込めないことから、本人の了解をもらった上で、平らになっている貨物用搬入口から、乗船してもらう。  人ごみが苦手でパニックになるため、必ず介助者の隣に座りたいという申出に対し、ほぼ満席で空席がなかったが、他の乗客の了解を得て座席を変更し、隣り合って座れるよう調整する。   住宅分野  住んでいるマンションの駐車場において、車いすの乗降に適さない場所があるため、車いす利用者に対しては、車いすの乗降に適切な場所となる駐車場を別途設ける。  障害のある人が物件を探す際に、最寄駅から一緒に歩いて確認したり、中の様子を手を添えて丁寧に案内する。  障害のある人の求めに応じて、バリアフリー物件があるかを確認する。  物件案内時に携帯スロープを用意したり、車いすを押して案内する。  車いす利用者のために、車いす専用駐車場を確保する。  障害のある人から退去の申し出があった際に、手続き等について、事前に書面や口頭で十分な説明をしたり、筆談等で相談等に応じたり、必要に応じて親族や支援者等の関係者に連絡したりする。  視覚障害のある人や聴覚障害のある人等と契約手続きをすすめるにあたって、契約書や重要事項説明書等について、読み上げや筆談等を積極的に活用する。  障害の状態に応じて、ゆっくり話す、手書き文字を用いる、筆談を行う、わかりやすい表現におきかえる等、相手に合わせた方法での会話を行う。  物件の案内や契約条件等の各種書類をテキストデータで提供する、ルビをふる、書類の作成時に大きな文字が書きやすいように記入欄を広く設ける等、必要な調整を行う。  種々の手続きにおいて、障害のある人の求めに応じて、文章を読み上げたり、書類の作成時に書きやすいように手を添える。  物件のバリアフリー対応状況がわかるよう、写真を提供する。  車いす利用者が住宅を購入する際、住宅購入者の費用負担で間取りや引き戸の工夫、手すりの設置、バスやトイレの間口や広さ変更、車いす用洗面台への交換等を行うにあたって、必要な調整を行う。  物件案内の際、肢体不自由で移動が困難な人に対し、事務所と物件の間を車で送迎する。   教育分野  学校や通学路の危険個所を生徒本人や保護者等とともに確認し、障害の特性に応じた配慮を図る。  聴覚過敏の児童生徒のために、机やいすの脚に緩衝材をつけて教室の雑音を軽減する。  試験中に多機能トイレを利用したいという申出に対し、試験会場を多機能トイレの近くにある部屋にするとともに、座席についても部屋の出入り口近くを割り当てる。  修学旅行に他生徒と一緒に参加できるよう、移動時間や休憩場所、ホテルの部屋割りなどを検討し、できるだけ他生徒と一緒に行動できるようにする。  授業中に情緒不安定になる生徒に対し、落ち着くまで一人になれる場所を用意し、その場所で休むことができるようにする。  車いすを利用している保護者に対し、運動会の見学の際に、車いすでも見学しやすいスペースを別途設ける。  学校では仰向け姿勢や後傾椅子座位でいることが多いため、天井灯の光で眩しい、といった申出に対し、天井灯の手前に布を広げて吊るし、直接光が目に入らないようにする。  意思疎通のために絵や写真カード、タブレット端末等を活用する。  視覚障害があるため、授業内容の復習のために授業を録音したいという生徒の申出に対し、授業の録音は禁止されているが、合理的配慮の提供のために、録音機器の使用を認める。  黒板に赤色のチョークで書かれるとわからなくなる、という色覚障害のある生徒に対し、強調したい部分は他の見やすい色のチョークを用いたり、カラーチョークではなく下線をひいて強調するなど、黒板の書き方を工夫する。  試験の際、弱視で小さな文字が見えない生徒に対し、拡大文字で試験用紙を作成し、また拡大鏡などの補助具を使用できることとする。  聴覚障害のある生徒に対し、授業では常に板書を行うとともに、教員ができるだけ大きく口を開いて話し、その動きでできるだけ理解できるよう工夫する。  出席点呼を聴き取れない児童生徒に対し、口頭だけではなく、身振りや指文字、手話などを加えて、順番を伝えられるようにする。  難聴があるため、授業を聞くこととノートを書くことの両立が難しい生徒に対し、黒板の撮影を認める。  学習活動の内容や流れを理解することが難しく、何をやるのか、いつ終わるのかがわからないと不安定になる生徒に対し、本人の理解度に合わせて、実物や写真、シンボルや絵などで活動の予定を示す。  教員の話を聞いて想像することが苦手で、内容を理解することが難しい生徒に対し、絵や写真、図、実物などを見せることで、授業内容や活動予定を理解しやすいよう配慮する。  支援員等の教室への入室や、授業および試験でのパソコン入力支援等を許可する。  板書のキーワードを、見やすいようにカードを作成して説明する。  適宜ジェスチャーを交えて、簡潔にゆっくり話す。  識字障害や吃音のある子どもに関して、指名音読のときは障害に応じた音読ができるように留意する。  発達障害等の特性に応じて、授業の流れを示す、準備のタイミングを明示するなど、わかりやすい授業の工夫や支援を行っている。  卒業式で証書授与する際、どこで立ち止まり、どこを歩くのか理解することが難しい生徒に対し、会場の床に足形やテープなどで動線や止まる場所を示すことで、理解しやすいようにする。  先を見通すことが苦手で、初めての活動に対して不安になる生徒に対し、活動を始める前に、これからの活動内容や手順について説明し、安心して取り組めるようにする。  聞こえにくさのある児童生徒等に対し、外国語のヒアリングの際に、音質や音量を調整したり、文字による代替問題を用意したりする。  学校生活全般において、適切な対人関係の形成に困難がある児童生徒のために、能動的な学習活動などにおいてグループを編成するときには、事前に伝えたり、場合によっては本人の意向を確認したりする。また、こだわりのある児童生徒等のために、話し合いや発表などの場面において、意思を伝えることに時間を要する場合があることを考慮して、時間を十分に確保したり個別に対応したりする。  子どもが口元を読み取れるように、必ず子どもの方を向くようにする。  障害の特性に応じて、前の席や明るい席等を配慮する、照明器具を用意する、持参する私用の拡大鏡、補聴器、松葉杖等に対応する。  個別の障害の特性に応じて評価するようにする。  肢体不自由があるため、教室移動に時間を要する生徒に対し、障害に起因する遅刻は認めることとし、成績評価においては、出席準備の緩和やレポート提出などの代替手段を設ける。  文字の読み書きに時間がかかるため、最後まで黒板を書き写すことが難しい生徒に対し、デジタルカメラやタブレット型端末等により、黒板の写真を撮影できることとする。  多くの人が集まる場が苦手で、集会や行事に参加することが難しい生徒に対し、集団から少し離れた場所で、本人に負担がないような場所に席を用意したり、聴覚過敏があるのであれば、イヤーマフを用いたりする。  咀嚼することが苦手で、通常の給食では喉につまらせてしまう生徒に対し、大きな食材を小さく切ったりミキサーで細かくしたりして、食べやすいサイズにする。  触覚に過敏さがあり、給食で使うステンレスの食器が使用できずに手づかみで食べようとする生徒に対し、シリコン製やプラスチック製など、学校にある素材の食器のうち、本人が受け入れやすい触感の食器を用いる。  聴覚に過敏さがあり、運動会のピストル音でパニックになる可能性があるため、ピストルではなく笛やブザー、手旗などでスタートの合図をする。  周囲の物音に敏感で集中することが難しい生徒に対し、教室内での耳栓使用や、別室移動ができるようにする。  授業で指名されるとパニックを起こしてしまう生徒に対し、各授業の担当教員が事前に情報共有し、他の生徒は気づかないように配慮しながら、指名しないようにする。  色覚過敏があり、絵画の授業でパニックになってしまうため、色味の薄い用紙や色鉛筆の使用ができるようにする。  集団に参加することが苦手だが、他の生徒とともに活動したいという希望のある生徒に対し、無理のないかたちで段階的に移行することとし、徐々に集団で行動する時間を増やす計画を立てる。  入学試験において、別室受験、時間延長、読み上げ機能等の使用を許可する。  肢体不自由のある児童生徒等に対し、体育の授業の際に、上・下肢の機能に応じてボール運動におけるボールの大きさや投げる距離を変えたり、走運動における走る距離を短くしたり、スポーツ用車いすの使用を許可したりする。  治療等のため学習できない期間が生じる児童生徒等に対し、補講を行うなど、学習機会を確保する方法を工夫する。  理工系の実験、地質調査のフィールドワークなどでグループワークができない学生等や、実験の手順や試薬を混同するなど、作業が危険な学生等に対し、個別の実験時間や自習課題を設定したり、個別のティーチングアシスタント等を付けたりする。  運動会や卒業式等各行事に参加できる工夫を障害のある本人や保護者とともに検討して実行する。  発達障害等の特性に応じて、配慮事項をわかりやすく示すとともに、かかわる教職員と配慮事項を共有する。  車いすを使う子どもがいるクラスで、本人が必要な配慮をクラスみんなで考え、実行する。   医療分野  車いす利用者が利用しやすいよう、カウンターの高さに配慮する。  バリアフリー化に努めているが、建物が古く完全ではないため、段差のある箇所については、職員が介助を行う。  肢体不自由の人、視覚障害のある人には検診ルートに職員が付き添う。  パニック等を起こした際に静かに休憩できる場所を設ける。  筆談による受付や診察を行う。  受付では、ゆっくりと大きな声で話すように心がける。  説明文書の点字版、拡大文字版、テキストデータ、音声データの提供や、必要に応じて代読や代筆を行う。  身振り、手話、要約筆記、筆談、図解、ルビ付き文書を使用するなど、本人が希望する方法でわかりやすい説明を行う。  声がよく聞こえるように、また、口の動きや表情を読めるようにマスクを外して話をする。  精神障害のある人の診療の際、時間をかけて丁寧に説明し、不安を与えないようにする。  障害のある人に配慮したナースコールの設置を行う(息でナースコールができるマルチケアコールや、機能障害のある人用押しボタンなど)。  診察等で待つ場合に、障害の特性に応じて、患者が待ちやすい場所を用意するなど、ルールを柔軟に変更する。  診察等で待つ際に、順番が来たら電話で呼び込む等、障害の特性に応じてルールや慣行を柔軟に変更する。  外見上、障害があるとわかりづらい患者の受付票に、その旨がわかる連絡カードを添付するなど、スタッフ間の連絡体制を工夫する。  診察の予約時に、患者から申出があった自身の障害特性などの情報を、スタッフ間で事前に共有する。    別紙3 環境の整備の事例  視覚障害のある人が受付を行う際、モニターを見ながら自分で入力するしくみになっているため利用できなかったため、新たにハンドセット付きの受付機器を導入する。  視覚障害のある人が飲食店を利用する際、これまでは店員がメニューを読み上げていたが、ゆっくり好みのメニューを選んで注文できるよう、点字のメニューを用意する。  パンフレットの文字について、同じような輪郭の文字だと弱視のため区別しにくいという申出を受け、ユニバーサルデザインフォントを使って作成する。  視覚障害のある人が点字ブロックの近くにある商品にぶつかってしまわないよう、点字ブロックと商品の間を十分に空け、陳列位置に柵を設置するなど、店舗レイアウトを変更する。  商店街の通路が煩雑としており利用しにくいため、視覚障害がある人とともに商店街をまわり、通路沿いにあるイートインスペースや鉢植えのレイアウトを見直すなど、意見を伺って反映する。  入口ドアに「耳マーク」を貼付し「耳が不自由なお客様に配慮したコミュニケーションが行える」ことが、入店前に分かるようにしている。  聴覚障害のある人について、受付の順番で呼ばれてもわからないため、順番が来たら振動してお知らせする機器を導入する。  難聴のため聞こえにくいが、筆談するほどでもないので、口頭で説明してほしいという申出に対し、受付窓口に指向性の対話支援機器を備え、店員が話したことを聴き取りやすいようにする。  聴覚障害のある人がテレビショッピングで購入したい商品があった際、電話受付のオペレーターだけでなく、FAXや電子メールによる受付のオペレーターを配置する。  聴覚障害のある人に対し、演劇鑑賞の際、ポータブル字幕機器を導入し貸出を行う。また、劇場に磁気ループを設置し、補聴器や人工内耳へ音声を送れるようにする。  補助犬を連れて入店しようとしたところ、「ペットは不可ですから」と店員からの入店拒否があったことを受け、店員の研修に補助犬に関する事項を追加し、今後の再発を防ぐこととする。  契約書類などにおいて、店舗スタッフに対し、同行者が代筆する場合および店舗スタッフが代筆する場合のそれぞれについて、どのように対応するのか具体的にマニュアルを定め、研修を実施する。  商品の配列を考えて、車いす利用者が店舗内を移動しやすいようにする。  エレベーターの規格が小さく、重症心身障害児者の使用するストレッチャータイプの車いすでは利用できない場合があり、車いすを担いで階段を移動しなければならず危険だったため、ストレッチャータイプでの車いすでも利用できるエレベーターを設置する。  理髪店で散髪する際、調髪椅子に移れないため利用することができないといった場合に、調髪椅子のうち1つを可動式にし、車いすに座ったまま散髪できるようにする。  障害福祉サービス事業所において、利用者の障害特性に合わせ作業工程をマニュアル化する。  ホームに、列車案内装置を設置している。  駅構内の案内サインを大型化し、ピクトサイン(案内用図記号)でわかりやすく表示する。また、色覚障害に配慮した色の組み合わせにする。  駅に点字案内板や触知図を設置している。  ホームページ等にて、障害のある人に向けた情報をわかりやすく掲載するとともに、音声読み上げや文字拡大機能をつける。  乗用カートや車いすの貸出を行うとともに、ホームページにて貸出の情報を掲載する。  病院内放送での重要な情報を、電光表示や文字表示等でも知らせる。  トイレや病室などの部屋の種類や、その方向を示す絵記号や色別の表示などを設ける。  障害のある人への誘導のため、気配りヘルパーや病院ボランティア等を配置している。  補聴器を使っていても授業で聞き取りにくいことがあるため、携帯できるFM音声送信機を導入し、話し手はこれを装着して授業を行うこととする。また、本人から申出があればノートテイカーを配置できるようにする。  ゼミ形式の授業で議論のやりとりをする際に、聴覚障害のある人へのフォローとして筆談で素早く内容を伝えるのが難しかったため、手話通訳者と派遣契約し、授業の補助員として配置する。  学校施設にエレベーターがなく、肢体不自由のある人にとって1階でなければ移動の負担が大きいが、エレベーター設置までの見通しが立たない場合に、その生徒の所属するクラスが1階となるように校舎の教室配置を変更する。  医療的ケアが必要な生徒に対し、パート看護師の対応だけでは時間に限りがあるため親の付添いも必要であった場合に、常勤の看護師を配置することにより、親の付添いがなくとも医療的ケアを提供できる環境を整備する。  教室の床で足をすべらせそうになってしまうという申出に対し、ケガを未然に防止できるよう、床のすべりにくいコルクボードを敷き詰める。  障害により授業に集中できないときがあるため、生徒の希望や症状を考慮して、一部の授業にチューターを付けて就学を支援する。  周囲に多数の生徒がいる環境だと集中できない人に対し、大人数のいる授業の場合は別室で受けられるよう、その授業についてはモニター等を利用して別室で受講できるようにする。  大きな音に敏感な生徒に対し、椅子のひきずる音を軽減させるため、椅子の脚に防音加工を施す。  休憩時間から授業への気持ちの切り替えに時間がかかる生徒に対し、授業への気持ちが切り替えやすくなるよう、チャイム前に合図となる音楽を流すようにする。  医療的ケアの必要な生徒が、本人および保護者の希望に沿って通学できるようにするために、看護師の巡回などの体制や設備の整備を行う。    別紙4 不適切な行為の事例  バス乗車時に、知的障がいのある人が運転手にぶつかってしまった際、運転手が暴言を浴びせる。  電動車いす利用者がタクシー乗車の際に、運転手が電動車いす使用について「電動車いすを乗せるのは迷惑だ」等の差別的発言をする。  インターネット上に、障がいのある人に関する差別的発言が書き込みされており、配信元に申し入れるがなかなか削除されない。  補助犬を連れた視覚障がいのある人が家族と買い物をする際に、店員が「同伴者がいるから補助犬は不要ではないか」と言う。  身体障害者補助犬を連れた人がビルに入ろうとした際、警備員は身体障害者補助犬について知らなかったため、ビルの警備員が「犬は入れない」と注意をする。