ウエルカム!    サービス業における合理的配慮接客ヒント   ご来店前から  お客様になる可能性のある人が、ちょっとした配慮でご来店いただけるかもしれません。  情報発信や店構えなどから「行きたくても、行けない」お店になっていませんか。  ご来店前から「行くのが楽しみ!」と思ってもらえるような雰囲気をつくり、新たなお客様をお迎えしましょう。   ホームページ等での情報提供を充実させる  ホームページやブログ、SNS 等に、お店の雰囲気が伝わるメッセージや写真を掲載さまざまな連絡手段を用意する  メール・電話・FAX など複数の連絡手段を用意決めつけや思い込みはNG!丁寧にヒアリング  要望やその理由を引き出す  可能な限り選択肢を用意  要望通りではなく、時には提案する   story 1  事前情報がたくさんあると助かる!〜お店選びはインターネットで〜  摂食・嚥下が困難なため、ホームページで飲食店をチェックした後、電話して「再調理(食材をフードプロセッサー等で細かくする)をしてもらえますか?もしくは器具を持ち込んでいいですか?」と問合せていました。  ある日、見つけたレストランのホームページには「ペーストや刻み食、アレルギー対応」の記載があり、写真も掲載していました。最後に「そのほか、不安なことがありましたら、ご相談ください」という一文も。  電話してみると、こちらの要望を丁寧に聞いて、「それなら、こちらの食材がいいのではないですか?」と提案まで!行く前から、このお店のファンになってしまいました。   いいね!ポイント  さまざまなお客様を想定した情報発信  要望通りではなく、こちらができる提案も   story 2  記念日に障がいのある子どもと家族で外食へ!〜希望の席で誕生日を〜    娘の誕生日、様々なメニューを家族で味わえたら楽しいだろうと思い、レストランのバイキングを利用することにしました。  娘に食べたいものを聞いて、私が料理を取りに行くので、電話で予約する時に「もし可能であれば、料理コーナーから娘が見える席に座ることができないか。」と相談しました。  お誕生日当日、お店へ行くと、希望通り、料理コーナーから一番近い席を用意してくださっていました。その上、「あちらの席もあります」といくつか選択肢を用意してくれていたんです。  最初に案内してもらった席のほうがゆったり過ごせそうだと思ったので、満足した気持ちで席につくことができました。   いいね!ポイント  希望通りの対応+αの選択肢を用意  お客様に選んでもらうことで満足度アップ   story 3  車いすでも段差があるカフェに入りたい!〜カフェの心遣いで常連に〜    気になっていたカフェですが、お店の前に段差があるので、自力では入ることができず、それまでは、前を通り過ぎるばかりでした。  ある時、お店の前に店員さんがいたので、勇気を出して「お店に入りたいのですが…」と声をかけると、「お越しくださり、ありがとうございます!」と笑顔で歓迎。  お店からもう1 人の店員さんを呼んできて、店内まで私を連れていってくれたんです。「段差があるから無理」と諦めるのではなくてお店に入りたいことを伝えてみてよかったと思いました。  帰りに「またお越しの際はお店の前でお電話ください。いつでもサポートに行きます」と一言。  以降、お店の前にも「サポートが必要な場合はお電話を」と電話番号の張り紙が。その嬉しい心遣いに、今ではすっかり常連になりました。   いいね!ポイント  歓迎を笑顔、声のトーン、言葉などで多様に表現  お店の前に連絡先を表示して連絡しやすくする